前段: コーヒーというか苦いものが苦手
何故かエンジニアは「いつもコーヒーを飲んでいる」というイメージがある。実際に同じ職場のエンジニアも毎日のようにコンビニで買ったコーヒーを飲んでいたり、豆から淹れているような方もいる。そんな中で、「コーヒー飲む?」やら「コーヒー飲まないの?」と声をかけて頂くことがあるが、苦いものが苦手で渋々に断っている。別にコーヒーが嫌いだからではないのだけど..
どちらかというと自分の中でお茶(緑茶とか麦茶)以外の特別な飲み物というと小さい頃からリプトンのティーバックで母が紅茶をよく淹れてくれたこともあってまず「紅茶」が思い付く。そんなこともあって日常生活には紅茶の存在がちらついている
喫茶店などでもコーヒーではなく紅茶を頼むのだが、その香りの良さや味の深さに自分が家で飲んでいるものと何が違うのだろうとよく思っていた。紆余曲折あって色々調べてみると美味しい紅茶、というか、そういうオシャレなお店では茶葉から紅茶を淹れるのだという。そんなこともあって「紅茶を茶葉から淹れる」という作業に興味があった
C97にて前から気になっていた「0から始める本格紅茶」を発見
僕が高校生ぐらいだった頃からか【Minecraft】今更ドハマりした男の『MINECRAFT』実況プレイ」というシリーズの動画をずっと見ている。投稿者のハヤシさんは東大卒であったり、役者であったり、研究者であったりと多才な方で、なんと紅茶コーディネーターの資格も所持されている。
twitter.com
そんなハヤシさんが「ハヤシングエルス」というサークルで「0から始める本格紅茶」という書籍を出版されていて、動画の中でも紹介されていて「ほしいなー」とは思いつつも、手が出ないでいた。そんな中で友人と人生初のコミックマーケット(C97)へ参加することになり、ふと「0から始める本格紅茶っていう書籍があったなぁ〜」ということを走馬灯の如く思い出した。参加したのは3日目で、調べてみると何と偶然にも3日目にハヤシさんがコミケに参加されていたのでブースを覗いてみると書籍があった。そして買えた。やったぜ。
これで600円というのは安すぎる。普段購入するのがオライリーなどび技術書は平均3000円程度なので有り難さをひしひしと感じる。
というかコミケ人が多すぎて驚いた。人生でこのレベルの人混みは初めて体験した
なんじゃこの人混み(ここから1時間ぐらい待った)
とりあえず一回り読んでみる
紅茶に関しては「いい香りがする」、「ミルクを淹れるとミルクティーになる」ぐらいの知識しかない。飲むのは得意だが、淹れることに関する知識は全くない。なので、まずは何が知識として必要なのかの選定を行うために目次をざーっと眺めてみる。大見出しは以下のようになっている(メロンブックスにも見出しの画像が上がってるので引用しても問題ないはず)
なるほど...。そして、各章を軽く読んだ。どうやらChapter1の知識が最も基本的な所でじっくりと読むべきだと判断。Chapter1を読んでからChapter2を読み進めた。Chapter2で基本的な紅茶の淹れ方(ストレートティー)を雰囲気掴んで、道具は何が必要なのかと、紅茶を茶葉から淹れるプロセスをふんわりと理解した。実践に最も必要なのはChapter2になるだろう。Chapter3と4はChapter2が実践レベルで理解できてからゆっくりと読み進めようと思う
とりあえず、ざっくりと読んでみて得られた知識を素人レベルでリスト出し
- 茶葉の種類には収穫地や収穫時期によっていくつかある。さらに茶葉をブレンドしたブレンドティー、香りを付けたフレーバーティーたるものもある
- 必要な道具の一覧(うちにはティーポッドが無かったので買うぞ)
- 紅茶を淹れるために必要な最低限の知識(1人分)
- 空気を含んだ水(日本の水道水が軟水なので紅茶によく合う)を350ml用意する
- 90度程度のお湯を用意して、コイン程度の大きさの気泡が発生したら火を止める
- ティーポットに茶葉をスプーン2杯入れて、用意したお茶を高い位置から空気を含むように注ぐ
- ジャンピングと呼ばれる茶葉の浮遊・循環現象が発生しているかを確認。上手く淹れられたかの指標になるらしい
- 5分未満程度、抽出させる
- 紅茶の完成なり〜
淹れる際に上手く淹れられているかどうかの指標を確認するためにジャンピングという茶葉の循環が発生させられるかが重要そうだ..
道具を揃える
こういうのは道具を買わないといつまで経っても始めないので思い切って足りないものを揃えた。自分はティーポッドと茶葉があれば最低限のレベルで始められそうなので地元のカルディーで茶葉を。アマゾンでティーポッド(iwakiの640ml)を買った
茶葉はこだわりとか、そんなレベルでもないのでとりあえず良さそうなのでデザイン重視で買った。初心者だと悟られないように玄人感を出すのに一苦労した。買った茶葉は「Twinings Earl Grey 100g」で750円程度だった。この茶葉は「アールグレイ」という一度は名前を聞いたことのある種類で後から気づいたけど、これフレーバーティーじゃん。純粋な茶葉ではなかった。やれやれ..
ただ、アールグレイはベルガモットという柑橘系の果物のオイルで香りづけをしているようで、茶葉からもほのかに柑橘系の良い香りがする(たぶん
ティーポッドはハヤシさんがオススメしていたものをそのまま買った。最初はジャンピングしている様子が観察できるガラス製の透明なものが良い模様。ティーポッドは凝れば凝るほど、闇を覗いてしまうらしいので気をつけないといけないようだ
買った茶葉とティーポッド。ティーポッドは注文した翌日に届いた。AmazonPrime最高
中はこんな感じ
さっそく紅茶を淹れていく
道具も揃ったので人生で初めての茶葉から紅茶を淹れてみることにしよう。手順に従って紅茶を淹れるための用意をしていく。まずは水から。空気をたくさん含むようになるべく高い位置から一人分の350mlの水を入れる。次に水を沸騰させて、コイン程度の大きさの気泡が発見できたら火を止める
水を入れる場面を撮り忘れた
沸騰を待っている間にスプーン2杯分の茶葉をティーポッドに用意しておく
これで1杯分。ちょっと少なめかな。謎の勿体無い精神が働く
茶葉をスプーン2杯分入れた
バタバタと茶葉を準備しているうちに水が沸騰して、気泡が確認できた。多分コインぐらいの大きさの気泡が確認出来るので、ティーポッドにお湯を注いでいく。お湯をティーポッドに注ぐ時にちょっとモタついてしまった
手が2つしかないので、お湯を注ぐところの写真は撮れなかったが空気を含むように杉下右京の如く高い位置からお湯をティーポッドに注いだ
これで下準備は完了。あとは5分程度、待つのみ..
上手く淹れられているのならばジャンピングが観測できるはずだが、さぁいかに..
1分後.. 少しだけジャンピングが観測出来る
3分後.. あれ、ジャンピングが完全停止.. 色が少しだけ濃くなったかな
5分後.. 紅茶ってこんなに薄かったっけ..???
色が明らかに薄い気がするので、ティーポッドをゆすって軽く紅茶を混ぜてみた。すると少しだけ色が濃くなって知っている紅茶の色になった
まぁ、香りは凄く良いし、とりあえず飲んでみようとカップに注いだ。今思うと、映えない、色気の無い普段遣いのカップに注いだことを少し後悔。あと写真を撮るの下手すぎる
いざ飲む
紅茶からは普段飲んでいるお茶よりは明らかに良い香りがする。これは美味しいに違いないと思いつつもジャンピングがほとんど発生していなかったことが気がかりだが、まずは飲んでみよう
「ズズッ..(飲んだ音 」
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「あれ..味がしない..?」
一言で表すとすると良い匂いのする温かい水。紅茶の風味が全くない。お店で飲むものと全然違う。紅茶として美味しいとは言い難いなぁ..
感想と反省点
とりあえず紅茶を茶葉から入れるという初めての体験を出来たのは良かった。また、一連の動作を下手なりにも通すことが出来た。紅茶を茶葉から淹れるという目標を達成できたのはまず良しとする。ただ、得られた結果は良いものとは言い難い。これがお店で500円とかで出てきたら承太郎のようにお金を払わずに帰ってしまうかもしれない。何が良くなかったのかを反省してみた
- お湯の温度が十分ではなかった -> 沸騰してから割とすぐに火を止めてしまった
- お湯を茶葉の入ったティーポッドに注ぐまで少し(1分程度)の時間が空いてしまった -> お湯が冷めた..?
- 水に含まれる空気量が少なかったのではないか -> もっとドバドバと淹れるべきだったかもしれない
「0から始める本格紅茶」のジャンピングの様子の写真と比べてみると、「沸いていないお湯で抽出した様子」の色合いと似ている。やはりお湯の温度が適切ではなかったのだろうか
それから通勤時間などに色々と調べて以下のようなことも分かった
- お湯を淹れる位置が高すぎたのではないか(60cmぐらいの高さだったかも) -> お湯が冷めてしまうらしい
- そもそもアールグレイはジャンピングが一般的に起きにくいらしい -> オイルで香りづけしているため
- ティーポッド一杯の水量で淹れなかったのが良くなかったのではないか -> 丸い形にならないためジャンピングが起きにくくなるらしい
と色々と原因が思い当たるが、そもそも自身が良い紅茶の判断基準を測るための物差しを持ち合わせていないのでトライアンドエラーとお店などで良い紅茶を飲むことで経験値を積むしかない。正直、「紅茶淹れるのめちゃ簡単そうやんけ」と思ったけどダメでした。反省。とりあえず1週間、毎日淹れてみて色々と試してみようと思う